お兄ちゃんはさっさと廊下を走って行ってしまった。

「こンのブラコ~ン!!!」

理沙が私の頭をグリグリと刺激する。

「ちょっ、やめろ!!ブラコンなんかじゃないっつの!お兄ちゃんとかお前等しか信じられないだけだよ;」

周りから見れば兄に会っている私は、相当可愛げらしい;

勇が言ってた。

そんなのいい迷惑だ。

私は鞄に弁当を入れた。

―キーンコーンカーンコーン―

朝のチャイムが鳴った。

クラスの皆はゾロゾロと席に着き始める。

私も席に座って、携帯をいじっていた。

大体校則では学校での携帯は使用禁止となってるけど、教室に入って来た先生が、私に注意する筈がなかった。