「◯時◯分、御臨終です。」



医者の言葉が嘘だと思った。



「、、、パパ?
ね、パパ。起きてよ。
私を一人にしないで。ね、パパ!」



叫ぶような泣き声しかでなかった。


医師の話によると死因は肺癌。
父が病院に行った頃には違う臓器にも転移していて手遅れだったそうだ。



「ウタちゃん。」

「詩茉。」



わずか13歳の歳で私は家族を失った。