そこからの流れは早かった。 センちゃんは本格的にコンクールにも出始めて賞を取るようになっていた。 私はいつもと変わらずピアノを弾きながら歌を歌っていた。 「パパ大丈夫?」 父はその頃から体調を崩していた。 「大丈夫だよ。 ほら、うつるといけないからあっちで千景君と遊びなさい。」 「うん!」 「ウタちゃん今日は何を弾く?」 私とセンちゃんは連弾にはまっていた。