「上手いじゃないか、詩茉。
よし、おやつにするぞ。」


「やったー!おやつー!」


部屋から出た父を追いかける。
が、できなかった。


「どうしたの?」



「、、、、い。」


「え、、、?」



「凄いよ!もう一回名前を教えて。」


覚えてないの?て、くらい驚きだった。


「詩茉。
こんな字なんだ。」


「へ〜じゃあ、ウタちゃんだね!」


「ウタ?違うよ。詩茉だって。」


「あだ名だよ。
それにピアノも上手だったけど歌も上手だったから。」


「じゃあ私も千景君のことセンちゃんって呼ぼう!」