突き刺さるような女子の視線を感じる。
反対にあたしは割と男子には嫌われていなかった。
どうも、女子から仲間外れにされているかわいそうな子に見えるらしい。
いやいや、女子に嫌われるのは、半分あたしに原因があるんだっての。
あたしは苦笑する。
それで更にクラスから浮いてしまうという悪循環だった。
それでも三年になって受験勉強に忙しいのか、あたしへの嫌がらせは減った方である。
皆、内申に響くようなことは避けたいのだろう。
あたしが、やられたら倍返しにしてやり返していたせいかもしれない。
その分、やり方は犯人の分からない巧妙なものになっており、今日も小テストの結果が机の中から消え、後ろの掲示板で晒しものになっていたりしたが。
ははは、酷い点数とあたしは笑う。名前しか書けていないではないか、七篠梨羽って。
あたしはさっさと剥がして、丸めてごみ箱に捨てた。
なにはともあれ、平和なことは良いことだった。