世間ではもうすぐクリスマス。
街中もそこらじゅうクリスマス模様だ。
「う~ん、これでいっかなぁ」
土曜日の午後、あたしは雑貨屋さんで啓太の誕生日プレゼントを選んでいた。
あたしの手には変なインディアンが口を開けている置物。
口の中は小物入れになっていて、かぶっている帽子にはスマホが立てかけられるという
とっても便利な置物だ。
それをプレゼント用にいしてもらい、お店を出る。
そろそろ3時になるし、なんか甘いものでも食べて帰ろう。
そう思って街中を歩いていたら、
「あれ?君この前の!」
そう言われて声のする方を振り向いた。
すると、この前の爽やかなお兄さんがいた。
「あ!こんにちは」
あたしはペコリとお辞儀をした。
まさかまたこんなとこで会うなんて思わなかった。
「いや、偶然ってあるんだね」
お兄さんはニコッと笑う。
うん、やっぱり誰かに似てる気がする。
一体誰だろう…
「ねぇ、せっかくだからお茶でもしようか」
そう言って近くのスタバを指さした。
ちょうどお茶をしようと思っていたとこだったからあたしは頷いた。