時計台の下に着いた。

まだ10分前。思ったよりも早く着きすぎた。

でも少し経つと



「隼人くん!」



先輩らしき人物が走ってきている。

暗くてよく見えないけど、あれは真子先輩だ。

俺は手を振った。でもその時、



「ごめん、待たせ、てっ!!」



何かにつまづいたのか、先輩が俺に突っ込んできた。



「うおっ!!」



結構な勢いだったけど俺は抱き留めた。

このまま倒れたら先輩までケガしそうだったから。



「ごっごめん!!!」



先輩は謝りながら俺を見上げた。

でも…



「っ!!」



俺は一気に耳まで真っ赤になった。