「え?なに?」
2人に連れられて来たところは、街中にあるおしゃれな美容院。
中に入るとなんだか高そうだ。
「はい、ここ座れ」
啓太が無理やりあたしを椅子に座らせる。
思いっきり押されたから結構痛かった。
「じゃあ千紗さん、良介さん、お願いします」
秋がそう言うとお店の中から女の人と男の人が出てきた。
「あらやだ~かっわいい子ね♪」
女の人があたしの頬をスリスリ触りながらそう言う。
「ホントに秋ちゃんの友達?かわいすぎない?」
男の人もあたしを見てそう言う。
「もう!良介さん怒るよ?」
秋が頬を膨らまして怒る。
良介さんって人、秋にそんなこと言うなんて度胸あるな。
そう思っていると、
「はじめまして、近藤千紗です。メイク担当してます」
千紗さんという人がそう言ってにっこり笑った。
絶対この人の方が可愛いと思う。しかもおしゃれだし。
「どうも、田島良介です。今日は可愛くセットしちゃうからね」
そう言ってウインクをした。
あたしはよくわからなかったけど、とりあえずお願いしますと言った。
あたしが髪のセットとメイクをしてる間、秋と啓太はお店にいなかった。
一体どこに行ったんだろう。
そして1時間後…