隣を見れば秋がうつ伏せで寝ている。

苦しくないのかな?と思う。

反対の隣を見ると啓太も寝息を立てて寝ている。

ついでに時計を見ると深夜2時を差していた。

なんでか、全然眠れない。



「はぁ~」



あたしはため息をついて布団から出た。

真冬だけど部屋は暖房が付いていて暖かい。

洗面所で水を飲む。水はさすがに冷たかった。

そして、2人が寝ているところを通り過ぎ、縁側っぽいところにある

椅子に腰かけた。カーテンを開けると、少し古風の建物が並んでいる。

こんな時間でも、ちらほら人が歩いている。

それにしても、今回の旅行は楽しかったなぁ。

また行きたいなぁ。でももう卒業か。早いなぁ。

そんなことを窓の外をボーっと見ながら考えてた。

すると、いきなり何かが肩にかかる重みを感じた。

あたしはびっくりして振り向いた。