「隼人兄ちゃん見て!これ真子ちゃんが買ってくれたんだよ!」
「うわぁ!ドクターイエローだ!カッコイイね!」
そう言いながら2人ではしゃいでいる。
松永は結構子供みたいなところがある。
だって、本当に大樹と一緒になって楽しんでる。
「大樹くん知ってる?ドクターイエローって日本に1台しかないんだよ?」
「えー!そうなの?」
「うん、その1台が日本中走って、線路を直してるんだよ」
「へぇ!すごいんだね!!」
なにやらプチ情報まで知ってる。
大樹なんかもう大興奮だ。
そんな2人をソファに座って見ていたら隣に真子がやってきた。
「なんか大ちゃん、隼人くんにべったりだね」
ケラケラ笑いながら俺の隣に座る。
「あぁ、アイツ、子供の扱いうまいよ」
そう言ってもう一度2人に目を移す。
「大ちゃん取られちゃって寂しいんじゃない?」
真子も2人を見ながら言う。
さっきの松永の話を思い出した。
あの辛そうな表情は、忘れられない。