「真子ちゃんおはよ~」
賢一さんが眠たそうにコーヒーを入れていた。
「あ、おはよーございます!」
あたしはそう言いながらさっき隼人くんが作ってくれたおかずを電子レンジに入れる。
そしてトースターに食パンをセットする。
「真子ちゃんありがと」
賢一さんはそう言いながらフワッとあくびをする。
「あ、そうだ!家の合鍵作ったんで、1つ持っててください」
そう言ってあたしは賢一さんに鍵を渡した。
「あぁ、ありがとね。ってかこれ真子ちゃんの手作り?」
賢一さんは鍵に付いているキーホルダーを見た。
「へへっ!プラバンで作ってみました!」
そう、あたしは昨日せっせとプラバンでキーホルダーを作っていた。
賢一さんはクマさんの絵。洋服には賢一のKの字を書いた。
「へぇ~可愛いねぇ。ありがと!」
その時、ちょうど2階からバタバタと降りてくる音が聞こえた。
「真子先輩!待たせてごめん!あ、兄貴おはよ!」
「おはよ~」
さっきまで鬼太郎のようだった髪はちゃんとセットされている。
「鬼太郎じゃなくなったね」
あたしがそう言うと隼人くんは少し頬を赤くして自分の頭を撫でる。
「あの妖怪アンテナ、かなりしぶとかった」
そんなことを言うからあたしは思わず笑ってしまった。