じいちゃんが死んですぐ、俺は不良グループと縁を切ろうとした。
遺書を読んで、真面目に生きようと思ったから。
バコッ
「痛っ!!」
「あ?隼人、お前何言ってんだよ?」
俺らの一番上のリーダーにグループを外れたいと言ったら殴られた。
まぁ、当たり前だけど。
でもここは近所の公園。あまり騒ぎになりたくない。
「お願いします。グループから外させてください」
俺は負けずに土下座をした。
けれど…
「お前は強い。だからここから外すわけにはいかない」
そう言われてさらに殴られる。
周りにはリーダーを入れて5人。
本気でやれば簡単に倒せると思う。
でも、俺はもう喧嘩はしないと決めた。
「おい!なんとか言えや!」
「ここに残ると誓え!」
周りの奴らはそう言って俺に蹴りを入れたり、殴ったりする。口の中が切れたみたいで血の味がする。
さっき蹴られた腹が痛い。
「…やめさせて…ください」
もう立てない体でそう言う。
すると、リーダーはニヤリと笑った。
「ここを外れるってことは、死と一緒だ。それでも外れるのか?」
俺の髪を掴んで自分に引き寄せる。
目も腫れてしっかりと奴が見えない。
でも…
「…外れ、ます」
そう言った瞬間、奴が手を振りかざしたのが見えた。
俺は咄嗟に目をつぶる。