久保山先輩に言われた場所まで走った。

正確な位置は分からないと言われて、俺は探し回った。

そして…いた。



「おい、何してる」



路地裏で怪しそうな2人を発見した。

金髪の奴と黒髪の奴がいる。真子先輩は影になって見えない。



「あ?なんだテメーは?」



金髪は振り返った。

そして先輩と目が合った。

先輩はワイシャツのボタンを外されて、下着が見えていた。

目には涙が溜まっていて、震えている。

俺はそれを見て怒りが込み上げてきた。



「…っくも、真子先輩を…」



それからはあまり覚えてない。

いつの間にか2人は重なるように倒れていた。

俺は自分の着ていたブレザーを脱いで真子先輩にかける。

後ろに回って縛られていたネクタイを解く。

かなりキツく縛られてたんだろう。跡がくっきり残っている。

俺は後ろから真子先輩を抱きしめた。

そして…



「何で?真子先輩強いだろ?」



そう言った。