あたしは学校から帰る途中、ある建物にやってきた。

古い鉄筋の建物。

中に入ると…



「秋様!今お電話差し上げたんですが大変です!!」



そう言って、走ってきたのは、あたしの一番信頼できるお手伝いさんの黒川春男さん。



「何か動きあったの!?」



あたしがそう言うと、黒川さんは少し焦ったようにあたしに耳打ちをする。



「えっ!?うそ!どうしよう黒川さん!!」



このままじゃ真子が…

あたしはすぐに啓太に電話をかけた。

でも…



『ただ今電話に出ることができません…』



こんな時に限って出ない。



「もうっ!!」



そしてあたしは事前に調べてあったある人に電話をかけた。