『放課後、いつものところに来て』



朝、隼人くんからそんなメールが来た。

学校に来て、啓太からバレンタインのお返しをもらって、今日がホワイトデーだと知った。

きっと隼人くんもお返しくれるのかな~とか考えながら秋と啓太とお昼を食べていた。



「でさ~山田がさ~」



啓太がサッカー部の友達の山田君の話をしている。

山田君とは4組のお調子者。その話は結構面白い。



「え~まじ引くわ~」



「そんなことってあるの!?」



秋がものすごく引いている。

そんな顔を見ていたらメールが来た。

開いてみると…賢一さんからだった。



『学校の正門のところ見てみて!』



そんなメールが入っていた。

あたしはクエスチョンマークを浮かべながら窓から正門を見た。

すると…



「えっ!?賢一さん!?」



あたしは思わず叫んだ。

だって、学校の正門のところで賢一さんが手を振っている。

そして…来い来いってジェスチャーしてる?



「賢一さんって誰だ…」



「あたしちょっと行ってくる!!」



啓太が何か言っていたけど、あたしは無視して正門まで走った。