ピーンポーン
家のチャイムが鳴った。
「はいはーい!」
隼人が走って玄関に向かう。
弟の好きな人か。どんな子だろう。
少し緊張しながらその子が来るのを待つ。
玄関では隼人がなにやら話している。
そして
「兄貴!来たよ~」
隼人の声がしたと思ったら、小柄の女の子がリビングに来るなりがバッと頭を下げた。
「は、はじめまして!隼人くんと同じ学校の七海真子です!今日はお招きありがとうございます!」
その女の子は緊張してたんだろう。
少し早口でそう言った。
けれど…七海真子?…真子…
「えぇ!?真子ちゃん?」
俺は思わず立ち上がった。
だって、目の前には真子ちゃんがいる。
真子ちゃんは顔を上げると驚いた顔をして、
「け、けけけけ賢一さん!?」
そう言って2人で目をぱちくり。
「え?知り合い?」
隼人は頭の上にハテナマークを浮かべていた。