それはいきなりだった。
「ねぇ、真子先輩今週の日曜日あいてる?」
お昼休みに自販機にジュースを買いに行ったらたまたま隼人くんがいた。
そしてそのまま流れでいつもの中庭のベンチに座ったとき、隼人くんがそう言ってきた。
「日曜日?うん、暇だけど」
たまに隼人くんから遊びの誘いが来る。
いまだに照れる。
「じゃあさ、俺んち来てよ!」
そう言って笑う隼人くん。
俺んち?ってことは…隼人くんの家…
「え、えぇ!?」
いきなりのそんな誘いにびっくりして思わず声をあげてしまった。
すると隼人くんは焦ったように
「あっ!別に変な意味じゃないから!!兄貴が先輩に会いたいって!」
そう言う。
隼人くんには4つ離れたお兄さんがいることは聞いていた。
いろいろあって今2人で暮らしてるってことも。
でも…
「か、彼女じゃないのに…」
そう言うと隼人くんはフワッと笑った。
「いいのいいの!俺が好きだから!!」
そう言われてあたしの顔は赤くなる。
なんで隼人くん、そんなにはっきり自分の気持ちが言えるんだろう。
「じゃあ日曜日11時くらいにうち来て!」
そう言って隼人くんは教室に帰って行った。
あたしも、洋服なに着てこうなんて考えながら教室に戻った。