それから駄菓子を少し買って
その街をブラブラして
思い出の場所に連れていってもらったり
した。
星夜「もうすぐかな…」
『え?』
星夜「海、戻るぞ」
私の手を引いて駆け出す。
ハァハァハァ…ッハァハァッ…
息が乱れる。
『私ッ運どッ苦手ッなのに…ッ』
(私、運動苦手なのに…)
星夜「ごめん、どうしてもこれ、
一緒に見たくて」
と言って彼が向けた視線の先には
夕焼けだった。
星夜「日が昇るのも夕焼けも
日が沈むのも星空の下の海も
全部麗と見たかった」
私は満面の笑みで話す星夜の瞳を
真剣に見ていた。
星夜「俺の大好きな場所だから」
強い瞳でそう言った。
私は、彼のこんなにも大好きな場所を
汚そうとしてたんだね。
2人で砂浜に腰をおろした。