そっか…と彼は私の手を握る力を

強めた。




そんなことを話してるうちに

海についた。






『暗い…ね』



そう言いながら

私は砂浜に腰をおろした。



星夜「もうちょっと待ってて」




彼も私の隣に座り

私の肩を引き寄せる。




『うぅっ…』


少し寒くて身震いをする。



すると

星夜は持ってきていた

紙袋の中から何かを出した。



星夜「これ…母さんから」



彼が手にしているのは

真っ赤な長いマフラー。




『わぁ…』


と、声を漏らす。




星夜「長いだろ?麗のこと思いながら

編んだら長くなっちゃったんだって」




『手編み?!すごい……』


不器用な私はそんなことできないから。




星夜「だからこれ、俺と2人で

いる時用のな。」




と言って

私と自分の首に巻き付く。