一言一言、

かみしめながら話した。

麻里も、真剣に聞いてくれてた。


「けどさ、麻里を見たら何も話せなくて…
かっこ悪いよな」


笑いながらそう言うと、

麻里は今にも泣きそうな顔で、首を横に振った。


「麻里が嫌いだったとか、そんなんじゃねーから」


すると麻里は、

『うん』と頷いた。


「ごめんな?」


今度は首を横に振った。


「謝らないで?
翼は何も悪くないでしょ?」