「なんで…ここに?」


そう問いかける麻里の涙は、完全に止まったようだ。


「麻里に…会いに来たんだよ」


そう言うと麻里は、少し驚いた。


俺は麻里に会うために来たんだ。

麻里に気持ちを伝えるために…


「その子…麻里の子だよな?」


俺は麻里に問いかけた。


「ああっ、うん。
健(たける)っていうの」


麻里が、健の頭を撫でながら言った。

健は嬉しそうに笑った。


「可愛い、な」

「ありがと」


健は、目元が麻里に似てて、

本当に可愛かった。

例えるとすれば“天使”だな。