真っ白い壁に、明るい配色の部屋。

その中央ぐらいにあるソファに、


麻里がいた。


俺を見て、そのまま止まった。

前よりも髪の毛は長く、きれいになった麻里が、

俺を見つめてる。


「つ、ばさ…?」


俺の名前を呟く麻里。

良かった…
覚えててくれた…


俺はゆっくりと麻里に近付いた。


「麻里」


俺が名前を呼ぶと、

麻里の目から涙がひとつこぼれた。


「な、んで…?」


それを合図に、麻里の涙はどんどん溢れ出す。