俺のために泣いてくれる碧依。

そんな碧依を見てると、なんだか俺まで泣きそうになった。


「翼先輩、あの人って…」


麻里の方を見ながら、俺に問いかける悟。


「そう。俺の彼女」


そう言う俺の顔は、多分気付かないうちに、
優しくなってたと思う。


「幸せに、なって下さいね」

「あぁ」


大輔の言葉に、俺は素直に頷いた。

幸せになるよ、絶対。


麻里と健を幸せにして、

自分が幸せになるんだ。


それが俺にとっての人生だから。


俺は、三人に向かって、

思い切り笑った。