「たぶん、ね」

しゅうちゃん、バーのオーナーになったんだぁ。『Timeless』辞めてもまだ何処かでギター弾いて歌ったりしてるんじゃないかって、心の端っこの方で期待してた自分がいたことに気がついた。なんとなく、残念な気持ちが沸いて来た。

「それで、しゅうちゃん、結構、店に出てるらしいですよ」

「えっ?」

「だから、主任、『Noise』に行ったら、しゅうちゃんに会えるかも知れませんよ」

「…」

うっ、なんだ?この心臓がウズウズする感じ。

「どうしたんですか?主任。どっか、痛いんですか?」

「ううん、痛くはないんだけど、なんか心臓が…」

「主任〜。それって、主任が8年間置き去りにしてきた『胸キュン』じゃないですか?」