「桜子〜早く起きなさーい!」

多分目覚まし時計より大きいであろう
お母さんの声。
いつもなら、それでも起きられないのだ が、今日は高校の入学式ということで、
目が覚めた。

「はぁい 。今起きたから〜」

ゆう君との別れから10年が経ったが、
いまだにゆう君に会えてはいない。
だが、今もずっとあの約束を覚えている。
いつか迎えに来てくれると信じて…

「桜子ー!早くしなさい!遅れるわよ!」

やばい!時間忘れてた。