「コンビニ……?」
「えぇ、そうなんです。ほんのついさっき、タクシー呼んだから後、十分もしたら帰るって電話があったんですが……」
(え? タクシーを呼んだ? コンビニって……ええっ!? ま、まさか――)
思い起こせばあの時、あんなタイミングよくタクシーがコンビニに来るわけがない。美貴は気が動転して流れのタクシーだと思い込んで飛び乗ってしまったが、あれは花城が個人的に呼んだタクシーだったのだ。
「深川さん……? どうかしました?」
「じゃあ、あの時の男の人が……」
恐れ多くも黎明館の総支配人、花城響也からタクシーを横取りしてしまったことに気づかされた美貴は、両頬に手をピタリとくっつけたまま呆然とその場に立ち尽くした――。
「えぇ、そうなんです。ほんのついさっき、タクシー呼んだから後、十分もしたら帰るって電話があったんですが……」
(え? タクシーを呼んだ? コンビニって……ええっ!? ま、まさか――)
思い起こせばあの時、あんなタイミングよくタクシーがコンビニに来るわけがない。美貴は気が動転して流れのタクシーだと思い込んで飛び乗ってしまったが、あれは花城が個人的に呼んだタクシーだったのだ。
「深川さん……? どうかしました?」
「じゃあ、あの時の男の人が……」
恐れ多くも黎明館の総支配人、花城響也からタクシーを横取りしてしまったことに気づかされた美貴は、両頬に手をピタリとくっつけたまま呆然とその場に立ち尽くした――。