四月十三日月曜日 曇り

入学式からちょうど
一週間がたった。
この五日間、羊くん以外のお友達は
出来ていない。
話したりはするが皆よそよそしい。
一週間前と何が変わったかを
強いて言うのなら
羊くんの性格の把握と
私との距離。

そして私の羊くんへの
なんらかの感情です。



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一年生の四月の行事がほぼ終わり、
最近は結構平和な日々を過ごしている。


「まぁつりんっ!」

後ろから目を閉じてくるのは
もう一週間目にして早くも慣れた。

だけど…



あぁーーー!かぁわい!
何だろうこの生き物!
人間ですか?!あなた誰ですか!?


「なぁーに?羊くん、まつりんなんて呼んだ事あった?」


「あれれ?バレてたかぁ!
まつりんってかわいいよねぇ?
これからまつりちゃんじゃなくてまつりんって呼ぼうかなあ?」


「なんで?
まつりちゃんでいいよ!」

まつりんなんていうキャラじゃないよ?
私は!!

「いーーの!だってさ?あのさ?
………あだ名の方が仲良しだもん」



ほっぺを赤くしてもじもじ言う羊くん。
上目遣いでこっちを見る羊くん。

最近、この人の可愛さには叶わないことが判明しつつあるような気がする。
こんな顔でもしも、
車買ってえ!!なんて言われたら…
恐ろしい。




でもね、
「羊くん…私思うんだけどね?」


「…なぁに?」


「まつり、って呼んでくれたら、
もっと……な、かよし…です」


恥ずかしい!なにこれ!
恥ずかしいどころか顔から
火がでそう!!





____ぎゅっ



「…え?」



え!?