そうは言ったものの、千葉くんは一言も話さない。





「あの…」








「…。」








もう無理だよ〜…。







「里依紗〜?」








「橘さーん。」








麻花と長谷川くんの声が聞こえて立ち上がる。







「…あさ、」








「…しっ。」









そう言われて座らされた。
え、何が起こってるの…?







「…千葉く、」







「…橘さん、静かに。」






いつの間にか麻花と長谷川くんの声は聞こえなくなって。
また静まり返った。






「あの、千葉くん、これは…」







「…ごめん。橘さんと二人でいたかったから。」






そう言って壁の方を向く千葉くん。
ちょっと顔を覗くと、耳が赤くなってた。