『「どうしても生きたい」って言うなら、出口を教えてやるぜ?』


『え?』


男の以外な言葉に、わたしは溢れる涙を擦りながら、男を見た。


美香の眼球がジロリと、男に向かって動く。



沈黙の中、わたしはすがるように男の次の言葉を待つ。


男は可笑しそうに、クク、クク、と笑っている。


すると、男の目から眼球がぽっかりと浮いて来る。


今にもその場所から飛び出しそうな、膨らんだ目一


体中に走る戦慄に、わたしの全身は大きく揺れる。


ガチガチと自分の歯が音を立てていた。