だんだん、お月様が下へ沈んで行く。

『待って!

 待って!』

喉に声が詰まったかのように、声が出なかった。 

でも僕は、叫んでいる。

『待って!

 置いてかないで!

 待ってよ!』

涙を流しながら、走った。