私の腕を引いて歩く湊人を、女の子達が黄色い声を上げながら見ている。
そして最後に、私のことじっくりと羨ましそうに見るのだ。
「愛さん、何がいいですか。」
「何でもいいよ。」
毎日繰り返される質問に、毎日同じ返答。
湊人は私の腕を離さないまま、「そうですか」と言葉を落とした。
「クロワッサンとクリームパン、それと焼きそばパン下さい。」
「はいねー。」
湊人は合計の金額を丁度出すと、パンの入った袋を受け取ってまた歩き出した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…