━━━☞ツバサsidestart

空が、俺の事分からないって言ったときは、これでもかってほどショックだった。

だって、今まで俺が1番近くにいたのに。

人違いな訳が無い。匂いも、顔も、声だって、全部同じなのに。

そして、それは確信に変わった。空だ。

だって普通、路地裏に住んでる人が、
「わよ!」とか言わない。多分。

だから、空がいたってことが、すごく嬉しかった。

でも反面、ショックだった。

空が、こんな生活を送っていたなんて。

予想は、してないこともなかったけど。

あの方が知ったらどう思うだろう。

しかも…記憶喪失なんて…。

あんまりだ。

せっかく…また、会えたのに。