本多さんって、少しツバサと似てる。
いつもニコニコしていているのに、
なんだか悲しそうな瞳をしている。
もう少しで溺れてしまいそうで、苦しくて、もがいて生きている。
初めて会ったんだ。詳しいことなんて、何も分からない。
だけど、助けてあげたい。
そう思った。
本多さんも。ツバサも。
ガラッ
本多さんが職員室の扉を開くと、真っ先に目に飛び込んできたのは、パンフレットにも載っていた、あの人。
神和 エテル校長。
やっぱりすごく美しい輝きだ。頭が。
…っと笑ったらだめ!私!我慢するのよ!
危うく、吹き出しそうになったとき、
「あなたが月姫さんですか?僕はあなたの担任の寄川といいます。どうぞ、よろしく。」
「…よろしくお願いします。」
よし、なんとか笑いはこらえられた!