「自然合宿班を決めますよー!女子は2人 、男子は3人でグループを作ってくださいねー」

先生は明るい声でそう指示した。

中学2年生の私たちには、もうすぐ自然合宿というものがある。
ウォークラリーやキャンプファイヤー、飯ごう炊さんなどを行い、クラスの団結を深めるというものだ。

1番の楽しみは寝る前のガルトーだ。
そのために、やっぱり班決めは重要だと思う。
友達と好きな人を打ち明けあって、いっぱいお話したいな。
______あいにく、まだ好きな人はいないんだけど。

さてと。私も友達探さないとな。
そこまで多くはないけど、グループをつくるために誘える友達はそれなりにいる。
うーん、誰を誘おうかな....

「みうちゃん!私と同じ班になろ!!」
「みうちゃん、もう班決まった??」
「私もみうちゃんとなりたいし!!!」

わわっ。すごっ、なんじゃこりゃ。
ありがたいけど、なぜ?!

「ありがとうー!どうやって決めよう??」

「そりゃ、みうちゃんが好きな子選んだらいいんだよー」

むりだよね、選ぶとかできませんよ。
みんな大好きだし、その.....
_____あとが怖いし。

「選ぶのはやだなー、だからグーとチョキで分かれるやつにしない??」

我ながら、名案。
これだったらだれも嫌な思いしないよね。

「「「「せーのっポン!!」」」」

「よし、決定。
じゃ、先生に報告してくるねー」

「...案外あっさり決まったね。」

「だって、ゆっくり考えてたらきまらないでしょ。」

そう言って先生の所へ報告しに行く。

「先生、決まりました。」

「わかりました。みんなが決まるまでもう少し待っててください。」

よし。あとは男子が決まるのを待つだけかな。

先生に報告し終えて、みんなのところに戻る。

「あとはみんなを待つだけだってー」

「はーい」