・・・っと、そんな事考えてる暇はない。とにかく、いまの現状を整理しなきゃ。
いつもと同じ下校途中、学校から100メートルくらい離れた直線道路の歩道・・・まあ、わたしが歩いていた道のちょうど真ん中あたりに、ヘンなぐねぐねしたモノが現れて、逃げなきゃ!って思うよりも早く、吸い込まれちゃったんだよね。

(いくらなんでも、あのお嬢サマ。魔法使いじゃあるまいし、ここまで大袈裟な嫌がらせなんかしないよね、多分・・・)

いや、なんかしそうで怖いなぁ。
・・・深く考えないでおこう。頭が痛くて死にそう。可笑しくなる。
とにかく。
それはいいとしても、この草っ原はほんと殺風景ね。青々とした草原が、平坦な大地を埋め尽くし、そよそよと風で揺れている。花も、色とりどり咲いているし、もちろん空は青くて太陽も浮世をあまねく照らしている。

(見た限りでは、殺風景を除くと平和な世界・・・だよね)

うん、空気もきれいだし。
ーーーあまりの気持ちのいい日差しに、わたしはうん、とひと伸びする。・・・と、次の瞬間。

.