まあ、めんどいしスルーの方向で。



『てかさ?』

「あんだよ」



あたしん家のソファーに堂々と腰掛け、あたしが出してやったコーヒーを飲みながらテキトーな返事をしてくるヤツに告げる。



『今日さ、アンタのせいで学校ん中にも入れず帰ってきてしまった可哀想なアリスはね、まだ新しいクラスすらわからないの。どうしてくれんの?アンタのせいで』



これ問題だよね。

てゆうか、あたしが朝から起き上がり、ダルダル身支度した時間をぜひとも返してほしい。



「心配しなくたって、どうせまた俺と一緒だって。
よかったな〜」

『死ねば?』

「お〜、怖ぇーよアリスチャン」



冷めた瞳で言ってやっても、余裕気に微笑まれた。



そういうとこがイライラする。





「お!そうだそうだ。
俺今日泊まってくからな。よ・ろ・☆」



そんなことは知っている。

お前のいつもスッカラカンのカバンが妙にふくらんでいて、かの有名な化け猫ちゃんの柄が隙間から見えていた時点でわかってた。←枕です。(ちなみにカバーはアリスから優へのプレゼント)



『部屋でエロ本読むのはやめてよね』

「な!?なんで知ってんだよ!」

『この間優の部屋そうじしてあげてた時に見つけたんです〜。ベッドの下とか定番過ぎ!キモっ!』

「………(言い返す言葉もない)」

『しかも人の家なのにね〜』

「………(言い返す言葉もない×2)」





昨日の夜にたまたま握ったネタで優を放心状態まで追い込んでやったあと、まだお昼前にも関わらず寝室にて2秒で就寝。



そして午後5時28分、「飯だぞー!」とか言って女の子の部屋に勝手に入ってきただけでなくあたしの上に飛び乗ろうとしてきた優の腹部に蹴りをお見舞いし成敗した。

ちなみに、あたしが寝てる間に優は買い物へ行っていたらしく、冷蔵庫の中はこれでもかというくらいの食品で埋めつくされていた。