「あ"ん?なにかじゃねぇだろコノヤロー。
お前バカなの?学習能力ないの?
俺言ったじゃん。ちゃんと食ってなかったら説教するって。だいたいお前それ以上痩せたらもう人間とは呼べねぇような生き物になっちまうからな。わかってんのかよ。肌も白過ぎなんだよ。白い通り越して青いじゃねえか。そりゃ、栄養不足なんだよ。しかもなんだこのやりかけのゲーム。ぜったいお前徹夜で……」



…長いんだよ。



学習能力あるし。
優より成績よかったし。
ちょっとだけど。


そこまでガリじゃないし。
たしかに太ってるとは自分でも思わないけどね。
なんだ"人間とは呼べねぇような生き物"って。


肌が白いのはいいことだ。
女の子のあこがれだ。
ケンカ売ってんのか。



とまぁ、つらつらと湧いてくる文句を全てのみ込む。えらいぞあたし。



「つーかお前またソファーで寝たろ。わかんだかんな。そこに毛布放ってあるときはお前たいていそこで寝てたってことだもんな。風邪ひいたらどうすんだよ。誰が面倒見るハメになると思ってんだ。だいたいな、クーラー一日中つけっぱにしてんじゃねぇよ。寝るときはタイマーしろ。風邪ひくだろーが。出かけるときは消せ。電気代もったいねぇだろーが……」



とまんないね。



めんどくさくなってきて、ふぁーとアクビをこぼす。



「テメェ聞いてんのかよアリス」

『はいはい。聞いてまーす』

「じゃあさっき俺なんつった?言ってみろよ。ついでに全部返答しやがれ。俺は無視されんのが嫌いなんだよ」



なんなんだ。
勝手にしゃべっといてその言い分。

いったい何様のつもりだ。