冬夜「黒刀?さっき杏が持っていた刀?」


華夜「…名の通り黒い刀
私も見たのは初めてだけど…不思議な刀…
刀その物に魔力を持っていた…

冬夜をかばった時私は結界をはっていたの
普通の刀なら私の結界で防げる
けどあの刀は…私の結界ごと切り裂いた」


母さんのあの強力な結界さえ切り裂いてしまう刀…



冬夜「そんな刀がこの世界に…」



エマ「厄介なものが出てきましたね」



華夜「それだけじゃない…
あの刀…斬った者の魔力を奪う」


冬夜「どうゆう事だよ」


華夜「斬られた時、私の霊力をかなり持っていかれた…」


…だから母さんの治癒の力が働かないのか


そして更に黒刀の恐ろしい事実が明らかにされた


華夜「恐らくあの黒刀…切ったものの魔力を奪い自分のものにしている
もしかすると壊しても他人の魔力を使って元通りに治る可能性もある…

あの刀を破壊する事は不可能に近い…
止めるには…黒刀を持っている者を殺すしかないでしょうね…」


それって……


冬夜「じゃあっ、杏がまたあの刀を持って現れたら杏を殺すしかないって事かよ!」



華夜「そうなるかもしれない…」



そんな…!冗談じゃねぇよ!



冬夜「なんとかならないのかよ!!」




華夜「冬……(ドクンッ)…っ!?」


その時、母さんは再び血を吐き出した


冬夜「母さん!?」


エマ「姫様!?どうして!?傷口は閉じかけていたのに!」


母さんは再び傷口が開きまた大量の血を流した


まさか…これも黒刀の力なのか!?


エマ「姫様!!お気をたしかに!」


エマは懸命に傷をふさごうとしていた
だけど母さんは…意識を失っていた



冬夜「母さんっ!しっかりしろよ!!母さん!!!!」



俺は何度も叫んだ