…私がこっちに戻ってから3日が経とうとしていた

ずっと考えていた
リノン様を殺せば恐らく呪玉も力を失う


だけど…私にリノン様を殺す程の力は無い
それに先に呪文を言われたら私は…

クロスの時の事が頭をよぎる


――…っ


リノン「杏、ちょっといらっしゃい」



杏「はい…」



逆らう事もできず私はゆっくり足を運んだ



リノン「ちょっとこれを見なさい」


そう言ってリノン様は水晶に手をかざした


杏「……っ!」


そこに映し出されたのは冬夜や華夜さん達の姿だった


冬夜…!?華夜さんも!


水晶越しに声が聞こえて来た


華夜『1班は東!2班は南へ!』


冬夜『杏は必ず帰って来ると約束したんだ
俺も一緒に探す!皆俺に続けっ』


沢山の人達が慌ただしく動く


もしかして私を探して…?


リノン「ふふっ、みんなあなたを探しているのよ
ずいぶん仲良くなったのね?」



杏「……っ」


リノン様は試すように私を見た


もしかしてこの状況まずいんじゃ…



リノン「奴らあなたが消えて混乱しつつあるわ
この混乱は私にとってはチャンス
そして杏、あなたと奴らの関係を利用させて貰うわ」




なっ……!?