リューク「何で止める!早くしないとお前が!」



カシュー「…自分の…命の終わりくらい分かるさ…だからここに居てくれてリューク…」



リューク「何言ってんだよ!諦めるなよ!」


やっと助ける方法を見つけたのにっ…



カシュー「――…リューク、お前だけは…生きてくれ
俺達の育ったこの場所で…ずっと………
…出来る事ならずっとお前と……一緒に居たかったな…」



リューク「カシュー!!」



カシューはそのまま息を引き取った



リューク「…俺はっ…!
仲間も親友も何も救えなかった!
せめてカシューとの最後の約束は果たす!
だからお前の血が必要なんだ!頼む!!」



リュークの瞳から次々に涙が零れ落ちていた


仲間を失った苦しみ、守れなかった悔しさ


私だってそうだった

次々に殺される仲間
力がありながら誰も守れなかった


――夜光………


リュークは私と似ている



華夜「―分かった。あなたを助ける」



仲間の為にリュークは今までどんな思いで…
その思いを私が踏みにじる訳にはいかない…


華夜「私はどうしたらいいの?」



リューク「そのままで大丈夫」



…いいと言ったものの噛まれるなんて初めての事……怖い………


リューク「華夜震えてる…怖い?」



華夜「…少しね」



リューク「楽にして
力を入れると血も溢れる」



華夜「分かった」


リュークが近付くにつれ強く脈打つ


――…大丈夫…


そしてリュークは私の首に噛みついた