エマ「城を空けてきて大丈夫でしょうか」
柚綺「心配ない。俺が強力な結界を張ってきた
それに今は昼間だ。襲って来る妖魔も少ない」
エマ「それにしても敵は一体…」
柚綺「吸血鬼だ」
エマ「吸血鬼!?しかし吸血鬼は滅んだと聞きました!まさか…」
柚綺「あぁ、生きていた奴が居たみたいだな
狙いは華夜の血だろ」
数ヶ月前の吸血鬼と妖魔の争いは誰でも知っている
妖怪が勝利し吸血鬼は全滅したと…
エマ「姫様に何かあったら私は……」
柚綺「お前が責任を感じる必要はない
俺も側に居たんだ…」
側に居ながら守れなかった…情けねえ…
柚綺「華夜は絶対に取り返す。急ぐぞ!」
―――――……
リューク「数ヶ月前の俺達の戦いは知っているか?」
華夜「もちろん
あれほど大きな戦いだったんだから知らないはずない」
リューク「その戦いで俺達の一族は負けた
全滅と言われてたらしいが俺達は数人まだ生きていた」
華夜「生きていた?なら他にも仲間が?」
でも…そんな妖力感じない
リューク「そうだ生きていた
だけどみんな死んだ
あいつらウイルスをまいていきやがったんだ
仲間はそのウイルスにやられて次々に死んでいった」
華夜「ウイルスを……」
リュークは泣いていた
もう戦力のなくなった吸血鬼にトドメをさすように…
そんな妖魔が……