それから、また一ヶ月経ち
視線どころか、
俺等が言葉を交わすことはなかった。



もう、いっそずっとこのままでもいい。

俺は何故かそう思っていた。



〜♪ 〜〜♪♪



優斗からの一本の電話…



「どうした?」



夜8時過ぎ。

今から遊びの誘いか?と
思いながら電話にでた。



「す、すばっ…」



ハァハァと荒い息と共に
電話の向こうから
怒鳴り声や物が転がる音が聞こえる。



「おい、なにがあった!?」



誰かに追われているのか
走りながら話しているであろう
優斗は、



「湊連れて繁華街に来いっ」



そう怒鳴って電話を切った。