プクプク・・ プクプク・・ それは水の中で生きる呼吸の音。 それは恐らく、踊る彼女の隣で俺の魂が生きる音。 そして―――・・・ ザパァ、ン・・・ 魂に引き寄せられた躰。ふたつのそれが触れ合う隙間から零れる、水中で呼吸が生きる音。 彼女は。人魚だ。人魚だ。かつて彼女は、人魚だった。 今はその名残が残る、水を愛し愛される。水のような人だ。 に:水のような人 完