それからは2人で
話す時間が増えた。
でも…その時の君は誰よりも
しんどかったはずなのにね。

恋に落ちたあたしは
この恋を諦めようとしていた。
迷惑になるんじゃないかって
勝手に思って君から離れたんだ。
この選択が後に自分を苦しめる
そんな事になるとは知らずに。

そして…文化祭の準備の時に
優しかった
遥希君の事が気になり始めた。

遥希くんは誰よりもみんなに
優しくて面白かった。
髭のついたリュックで豪快に笑う。
その笑顔に少しきゅんってした。
でも…その気持ちに
気付いてから君のことが
気になって仕方なかったんだ。

だってあたしは
君と話してなかったもん。
1番に向き合ってくれる
大切な人だと理解してたのに。

会いたいと思えばすぐに
会える距離に居たのに。
離れてからどんどん
君を思う事が増えて
どうしても忘れられなくて
遥希くんと友達でいようって思った。