10分くらいして車が大きい門をくぐった。
その先にはお城のような大きい建物と広すぎる庭があった。
「浩隆さん、これ豪邸じゃないとかおかしいから!」
お母さんが浩隆さんに言う。
そりゃそうだ。
これが豪邸じゃなかったらヨーロッパとかの宮殿レベルの建物しか豪邸って言えなくなってしまうよ(笑)
浩隆さんとお母さんは笑いながら言い合ってる。
それを見ながら楽しそうで何よりと思っていたら車が止まった。
「ついたぞー。」
浩隆さんが車のドアを開けてくれた。
「……広い…。」
車の中からでも広いのはわかっていたけど
いざ目の当たりにするとついつい言葉がこぼれてしまった。
すると浩隆さんは笑いながら
「初ちゃん、反応がお母さんそっくりだよ(笑)」
と言った。
いやぁ、だれでもこんな反応になってしまうでしょ。
と、言う言葉を言う前にお母さんと浩隆さんは大きい建物に向かって歩き出していた。
あたしは遅れないように後ろからついていく。
来てすぐ迷子とか嫌だからね。