小5のこの夏、確かに俺たちの中の何かが変わった
和人の、この言葉で……
「ゆーのお父さん!」
大きな声で和人は叫んだ
驚いたようにそこにいた皆が和人を見た
気にする素振りもなく言葉を繋げた
「俺は、優がいなくなるなんて想像つきません!
優は、この10年間ずっと一緒で、何をするのも一緒で!
だから…だから!
俺一人でも、ゆーのお見舞いに毎日来たいです!
お願いです、来てもいいって言ってください!」
そう叫んで頭を下げた
すると千紗も
「わ、私も…
ゆーちゃんが大好きだから、関わらないなんてできません
毎日来て、いっぱいお喋りして居なくなっちゃう前に、楽しかったなって言って欲しい!
辛い記憶だけを残して欲しくないです!」
そう言って
二人は、泣いていた
俺も、泣きながら頼んだ
「四人でいなきゃ楽しくないです
正直、ゆーが一番このメンバーでいなきゃいけない子です
お見舞いにちゃんと忘れずに来ます!」