「綾羽、見覚えないか?」

「・・・・・・?」


綾羽は黙って、首をかしげている。

綾羽は、このDVDを見たことあるのか?

DVDを見た記憶を、忘れているのか?


「・・・・・・流也君。これは・・・・・・綾羽が中学一年生の時に遭った、交通事故のその後の映像だ。まぁ、言えば・・・・・・綾羽が病院に入院している時の映像だ。」

「・・・・・・え・・・・・・?」

「・・・・・・!」


綾羽は、両手で口元を抑えた。

綾羽が交通事故に遭ったその後の映像・・・・・・?

病院に入院していた時の・・・・・・?


「流也君、今から映像を見てもらうぞ。目は、絶対に逸らさないで。しっかり見ていて。」

「・・・・・・あなた、流也君にそんなもの見せるの?綾羽にも・・・・・・。」

「・・・・・・当たり前だ。」


綾羽が・・・・・・事故に遭ったその後の映像・・・・・・。

なんで俺に、そんなものを見せるんだ・・・・・・?

それに・・・・・・綾羽にそんな映像見せて、大丈夫なのか・・・・・・?