「今までずっと、あなたと一緒にいたんでしょう?!昨日の夜から、今までずっと・・・・・・!綾羽はどこなの?!」

「・・・・・・今さっき、俺の家を出て帰ったはずなんですけど・・・・・・。」

「帰ってきてないのよ!あなたの家を出たのはいつなの?!」

「・・・・・・30分前・・・・・・。」

「今、お父さんが探しに行ってるんだけど・・・・・・それでもいないの!」


・・・・・・綾羽は、すべての記憶を失っている可能性が高い・・・・・・。

そして、俺のこともきっと・・・・・・。


「・・・・・・これ、俺の携帯番号です。」

「え?」


俺は、自分の携帯番号を綾羽のお母さんに教えた。


「なにかあったら俺に連絡してください!俺は、綾羽を探しに行きます!」

「え?!流也君!」

「はい?!」


俺は、綾羽のお母さんに呼び止められた。


「さ、さっきは叩いてしまってごめんなさい。お願いよ、流也君・・・・・・綾羽を見つけて・・・・・・。あの子、まさかとは思うんだけど・・・・・・家の帰り道を、忘れたかもしれないから・・・・・・。」

「・・・・・・はい。綾羽は俺が、連れて帰ってきます。必ず見つけると、約束します。」


俺は、綾羽を探しに走り出した。