『・・・・・・おい、流也。大丈夫か?』

「・・・・・・あ、ああ。」

『絶対大丈夫って感じじゃねぇと思うけど・・・・・・』

「・・・・・・綾羽はお前と会った後、どこに行った?」

『さあ、知らねえけど・・・・・・。』

「・・・・・・もしかして、綾羽・・・・・・今俺の家出たんだけど、家への帰り道、わかってないかもしれない・・・・・・。」

『・・・・・・え?』


・・・・・・藤樹の記憶を忘れてるってことは、美緒のことも絶対忘れてる。

もしかして、綾羽はまた、俺から離れようとしてたのか・・・・・・?!

今度は何も言わないで、俺から離れようとしてたのか・・・・・・?!


「・・・・・・藤樹、俺・・・・・・綾羽の家に行ってくる!」

『ハア?!ま、マジで言ってんの?!』

「また電話する!じゃあな、藤樹!」

『お、おい!流也!』


俺はすぐに電話を切って、家を出て走り出した。

綾羽が家に帰ってないのかもしれない・・・・・・。

綾羽がいなかったらどうしよう・・・・・・!


俺は急いで、綾羽の家まで走り出した。