私は、満面の笑みを浮かべて歩いて行った。

振り返らずに、前だけを見て歩いていくの。


「・・・・・・っう、うう。」


泣くのを我慢してたのに、どうしても涙が止まらない・・・・・・。

もう、あれで最後なの・・・・・・。

結ばれることは二度とない・・・・・・。

流也だけの記憶はちゃんと残ってる。

流也だけは忘れたくない、忘れたくない・・・・・・。

何よりも一番愛しい人を、失いたくないけど、みんなが幸せになる未来のために、私は不幸になるの・・・・・・。


神様・・・・・・。

流也を幸せにしてください。

そして、私を不幸にしてください・・・・・・。




私は、流也に何も告げないで、離れることを決心した。




そして、その日・・・・・・私の脳内からは、ほぼ全ての記憶が消えていった・・・・・・。